リクエスト株式会社|組織行動科学®

研究レビュー

研究を、仕事の判断材料に。

人材育成や仕事の進め方を見直す方へ。外部研究で分かったことと、実務への応用、当てはめる際の条件を短く紹介します。

研究の確認:月・水・金 9時ごろ(日本時間)

各回最大3件。該当なしの日は掲載を見送ります。

掲載資料 8件

2026.10.07 方法を使う支援と、助言を使い直す練習

今回の厳選 2件

対象:2026.09.07 — 2026.10.07

方法や助言を渡すだけでなく、実際の仕事で試し、問い直し、次の行動へ移す過程をどう支えるか。リーダーへの伴走支援と、助言を受けて使う行動の練習を、2件の新しい介入研究から確かめる。

01
リーダー育成実装支援経験設計
2026.09.30

方法を渡したあと、使う場面の相談が実践を支えるか。

Implementation Science Communications / 査読済み・施設無作為化パイロット試験

何が新しいか

方法の有効性そのものではなく、同じ方法を現場で使い始める際に、月1回の構造化された相談と振り返りを加える設計を比較した点が新しい。採用は本人の実施報告で確認され、実施の質までは測っていない。

実務でどこまで使えるか

条件付きで検討

研修や手引きを渡したが、忙しい現場で実行に移りにくい管理者への支援設計を見直す材料になる。使う場面、障害、次の一歩を定期的に言語化する支援は検討できるが、研究で使われたのはVA内の認定資格を持つコーチであり、上司との面談や一般企業で同じ結果になるとは限らない。

実践知との一致・未検証を読む

一致・補完成果につながる方法を渡すことと、本人がその方法を使える条件を整えることを分けて考える実践知と一致する。支援を一般論で終わらせず、本人の現場の障害と次の行動に結びつけた点も補完的である。

不一致・未検証Playbookだけでも一部の実践は採用されており、コーチング単独の効果や作用機序は確定していない。仕事の成果、離職、長期の定着への因果効果も未検証で、リクエスト株式会社の実践全体を証明する研究ではない。

02
行動変容経験設計AIと判断
2026.09.29

助言を受け取るだけでなく、確かめて使う行動を練習する。

BMC Medical Education / 査読済み・無作為化比較試験

何が新しいか

助言の内容ではなく、本人が不確かさを認め、質問し、理由を確かめ、次の行動に使う一連の行動を、実務に入る前に反復練習した点が新しい。AIは答えを示す役ではなく、前提と推論を問い返す対話相手として設定された。

実務でどこまで使えるか

条件付きで検討

新人が助言を受ける場面や、判断理由を説明して修正する場面の練習設計に示唆がある。安全な模擬場面で、助言を求める、意味を確認する、感情を整える、次に試す行動を決める練習へ応用できる。ただし、一般企業、VRを使わない設計、経験者への有効性は未検証である。

実践知との一致・未検証を読む

一致・補完答えを受け入れるだけでなく、事実と前提を確かめ、本人が次の判断をつくるという実践知と一致する。実務の前に判断と修正を練習できる経験を設計する点も補完的である。

不一致・未検証同僚対話を加えた群がAI・VR群を上回るとは確認されなかったが、両群は対話以外にVRで実演・観察した割合も異なるため、同僚対話が不要とは言えない。短期の行動評価であり、判断力や仕事の成果が長期に定着したかは不明である。

読んだ知見を、自分の仕事へ

いまの一件で、何を確かめますか。

研究の対象と自分の職場の違いを確かめながら、次に読む資料や、仕事で試す一つを選べます。

組織行動科学®を基盤に、アート思考で見方や問いをひらき、判断デザインで本人が確かめて選べる条件を考えます。外部研究の結果と、当社の実務への提案を分けて読みます。会社概要と8つの研究機関を見る

公共行動研究室®(リクエスト株式会社)の取り組み

働く人の暮らしと対話

研究の確認:火曜日 9時ごろ(日本時間)

家庭で子どもの話を聴く場面、学校で子どもと向き合う場面、資料を読み確かめる場面のイメージ

家庭や学校、身近な関係での対話や支援を考える外部研究を、一つの問いから読みます。日々の暮らしと対話そのものを大切にし、研究で分かったこと、当社の読み取り、当てはめる際の限界を分けて紹介します。

2026.10.06 / 身近な問いから、研究を読む

子どもの話を一人ずつ聴くことには、どんな意味があるか

ある公立小学校で、子ども同士の問題が起きたとき、まず双方に個別に事実を確かめ、全員で話す前に被害を訴える子の同意を確認する対応を知りました。話し合う場をつくる前にも、大切な仕事がある。そのことが印象に残りました。

研究で分かったこと

子ども122人を対象にした動画の記憶実験では、別の内容を見た子と話した後、自分が見ていない細部を報告する子が、個別の条件より多くいました。別の大学生の実験では、意見を述べる機会があると、手続きを公平だと感じる程度が高まりました。

暮らしの中で考える手がかり

みんなで説明をそろえる前に、それぞれが何を見て、どう受け止めたかを聴く。話す場への参加も、本人の意向を確かめる。家庭や学校で、結論を急ぐ前に立ち止まるための手がかりになります。これは研究を踏まえた当社の解釈です。

当てはめる際の限界

動画の記憶実験や大学生の課題実験は、学校での問題対応を直接検証したものではありません。個別に聴けば必ず正しい事実が得られる、全員面談が常に望ましい、という結論にもなりません。紹介された5段階全体の効果や順序の優位性、この学校が採用した根拠は未確認です。

新しい論文に限らず、過去の研究も紹介します。根拠を確認できる研究がない回は、掲載を見送ります。